動物の表皮から出来る革は、異なっているのは自然なことであり、どれだけ丁寧な鞣し加工をしても、個体差は避けられません。本革ならではの個性としてお楽しみ頂ければ幸いです。
革の表面に入っているひっかき傷の痕で、天然皮革にはつきものです。雄牛同士の喧嘩や、柵や樹木などで引っかいたような傷、怪我などが痕になって現れます。一見、爪で引っかいたように見える痕も中にはあります。こういった傷は、原皮に傷跡として残ることがあります。
バラキズは、出来た時期によって強度や風合いが異なります。バラ傷の大きさやサイズは個体ごとに様々ですが、天然染料で鞣した場合、バラ傷を消すことはできないため、革になっても残ってしまいます。
革の表面にあシワ模様です。革の繊維の密度や、しまり具合によって違い、部位によって出方が異なります。革の表情をつくる大きな個性のひとつで、革独特の風合いや優しい雰囲気を生み出します。
トラとは、革の表面に入っているシワで、首、肩、背中、腹などシワの入りやすい部分に出ます。個体や部位によって深く筋のように入ったり、細かく入るなど入り方は様々ですが、亀裂が入っているわけでも傷んでいるわけでもないので、革としての品質には問題ありません。
革をしぼませたような表面の細かい立体的なシワのことです。牛の革には筋肉質なところもあれば脂肪が多いところもあるため、シボの大きさや密度も部位によって異なります。首から肩にかけてや腹周りの部位においては、皮繊維の密度変化が激しく、様々なシボが見られます。個体によっても部位によってもシワの模様は異なるため、ひとつとして同じシボはありません。
皮膚が薄い部分や、皮膚のすぐ下にあった血管の痕跡です。表面に細かく枝分かれしたような筋のことを指します。鞣し後に顔料が入った場合には、目立ちにくくはなりますが、天然革ならではの風合いのひとつです。
一枚の革でも部位毎に繊維の密度が異なるため、染料の入り方で色に濃淡が出て参ります。動物の年齢や雌雄、生活環境、品種、個体、身体の部位など、様々な要素が関係するため、2つとして同じ染め具合の革は存在しません。革全体が均一の密度ではない天然素材ならではの特徴です。
元々あったホクロや、刺し傷や擦り傷が治ったかさぶたの痕が革に残った物です。傷の深さによっては、細かい穴が開いたように見えることもあり、大きさや見え方は千差万別です。
革を鞣す時の植物に含まれるタンニン、仕上げ加工に使われる顔料、染料など、天然の材料を用いているため、製品にそれらの匂いが残っていることがあります。使い始めは匂いが多少強く感じられる場合がありますが、使用するに従い、段々と匂いは和らいでいきます。